奥村彪生のエッセイ

伝承料理研究家の奥村彪生先生が季節の食材など旬のお話をお届け。

スペシャリストのプロフィール

奥村彪生 伝承料理研究科 / 大阪市立大学非常勤講師 / 奥村彪生料理スタジオ『道楽亭』主宰

奥村彪生 大阪市立大学非常勤講師。和歌山県生まれ。伝承料理研究家。奥村彪生料理スタジオ『道楽亭』主宰。平成6年度 食生活文化賞受賞。平成13年和歌山県文化功労賞受賞。平成21年 学位論文『日本のめん類の歴史と文化』を美作大学に提出。学術博士となる。日本各地に古くから伝わる料理を丹念なフィールドワークによって掘り起こす一方で、文献資料を広く渉猟して食文化の歴史的研究に取り組み、日本人の食生活の変化と外来の食文化の受容の歴史を跡付ける。奈良、飛鳥時代から現代までの様々な料理を復元。世界の伝統料理にも詳しい。


【テレビ出演歴】

  • NHK「きょうの料理」
  • NHK「まる得マガジン 週末ストック術」「まる得マガジン 干物・乾物術」 など

【書籍他】

  • 『日本めん食文化一三〇〇年』(農村漁村文化協会)
  • 『おもしろふしぎ日本の伝統食材』 既刊10巻(農村漁村文化協会)
  • 『おくむらあやお ふるさとの伝承料理』全13巻(農村漁村文化協会)
  • NHKまる得マガジンMOOK 『肉も、野菜も、魚でも! ムダなくかんたん 食材ストック塾』 (NHK出版)


第9回 葉月 夏バテ解消クイッククッキング

梅雨が終わると夜空に星もきれいに輝いてキラキラ…。
夏真っ盛り、ぼつぼつ食生活も単調になりあっさりしたものを嗜好し、ばてる。

しかし食欲がないからと言って、冷たい食べ物や飲み物、そば・うどん・そうめんばかりだと
栄養とエネルギー不足に陥り、体力は減少し、疲れはたまるばかりです。

8月こそ、しっかり栄養をとって運動して本当の汗をかくことが必要です。
外は暑く、室内は冷房が効きすぎてその温度差に身体の体温調節機能が適応できず、体調を崩す。
体調を直していくのは、睡眠と食べることしかないのです。
疲労回復のために、酢酸・りんご酸などが疲労物質を分解してくれます。
これには、飲むお酢など便利なものがあるので利用したいですね。

そして、欠かせないのが、栄養価の高いタンパク質です。
最も良質なタンパク質は卵白ですが、毎日大量の卵白(=動物性タンパク質)ばかり食べるわけには行きません。
そこで、大豆食品(=植物性タンパク質)を積極的に摂りたいですね。

動物性タンパク質は身長や体重など、成長に多く役立ちます。
植物性タンパク質は持久力、体力、免疫力など健康維持に多く役立ちます。
つまり、よく「夏は、焼肉だ!」と言いますが、これは間違い。本当は豆などを食べる方がいいのです。
動物性タンパク質は、体の見えるところを作りますから、これから体を作っていく子供にはとても必要です。
でも、大人は体は出来ていますから、必要以上に摂りすぎると、コレステロールの原因になったり循環器に害を与えることになります。
また、植物性タンパク質ばかりだと、大きな問題はないが瞬発力がなくなります。
成人であれば、動物性タンパク質:植物性タンパク質=1:2、子供なら、1:1で摂るようにしなくてはいけないそうです。

さ~蒸し大豆・蒸し黒豆のクイッククッキングを始めましょう。
サラダに混ぜたり、焼き飯に入れたり、お好み焼きに入れたり、味付けをしていないので、
料理素材としてもそのままどんな料理にも合うんです。ビールのあても、枝豆ではなく蒸し大豆で乗り越えましょう。

そして、ほてった体を冷やすため、夏野菜を食べましょう。
トマト・かぼちゃ・キューリ・なす などの夏野菜類をしっかり食べるのが夏バテ解消につながります。

おすすめはなすとズッキーニのトマト煮に蒸し大豆や蒸し黒豆を加えることです。
2㎝角に切ったなすとズッキーニをオリーブ油で炒め、
その中に角切りにした完熟トマトを加えてトマトが煮くずれるまで煮て、塩、コショウをします。
最後に蒸し大豆か蒸し黒豆を加えて混ぜれば出来上がり。冷やしてもおいしい。

夏も、しっかり食べてしっかり運動してしっかり休息をとる。
規則正しい生活と旬の野菜と蒸し大豆を取り入れた食生活が夏バテ解消の鍵ですね。